鉄骨施工図の作成依頼をする時に気を付けたいこと

鉄骨施工図作成依頼においてはチェックと共有が大事!

建物の基本的な構造を決める鉄骨関連の作業は、正確さや作業スピードなどの面で、技術が求められる分野です。それだけに、ミスのない分かりやすい施工図を用意しておくというのは非常に重要です。そこで、鉄骨関連の施工図を作成する、もしくは依頼するに当たっての注意点を事前に知っておくのは役に立ちます。

まず、施工図の作成依頼するに当たっては、必要とされる図面のリストを作っておくことが大事です。というのも、鉄骨工事に関連する図面は複数あって、それぞれ異なる性格を持っているからです。たとえば、大きく分けても一般図、基準図、詳細図があります。そして、一般図の中にも、アンカー伏図や軸組図、梁伏図、部材リストなどの違いあります。伏図についてはそれぞれの箇所によって違いますので、さらに細かい図面が求められます。

基準図では、仕口基準図や継手基準図、溶接基準図などが用意されます。実際の鉄骨工作において使われる図面で、現場だけでなく、工場での制作作業で職人さんたちが参照するものですので、早い段階で必要となります。詳細図は部材ごとの図面とも言うことができて、柱詳細図や階段詳細図、梁詳細図などが存在します。パーツごとに求められる書類ですので、枚数が多くなる傾向があります。スリーブや安全用金物なども含まれ、図面の内容自体も細かな点まで指定されるのが特徴です。

このように、たくさんの図面が作成されますので、確実にすべてが依頼され、完成されているかをチェックしないといけません。そして、追加もしくは変更が加えられることも多い図面タイプですので、その度に、変更箇所の確認を施工図作成者と依頼者との間で共有することが求められます。

施工図は設計図を基にして作られます。鉄骨工事に関わる設計図もいくつかの種類があるはずですので、それを確実に作成者に提供できているかについても注意しましょう。構造図が基本となり、意匠図や仕様書があります。仕様書の中にも共通仕様書と特記仕様書が存在していて、鉄骨の納まりや部材などについての指定がなされていることもあります。こうした設計段階での仕様指定をしっかりと共有できるようにしておくべきです。

正確な鉄骨施工図を得るためのポイント

施工図に従ってそれぞれの鉄骨を制作していくわけですが、図面通りに行かないということも現場ではよくあります。特に、鉄骨は大物の部材ですので、どうしても多少の差異が出てしまうことがあり得るのです。たとえば、材質の違いや形状、天候などの要素によって、縮みや歪みといったものが生じやすくなるのです。こうしたことも想定して、対応しやすい柔軟な作りが指定された施工図があると、現場は非常に助かります。ちょっとした差が出ても、取付方法や加工の仕方を調整することで、すぐに対応できるからです。

そのためにも、鉄骨施工図を依頼する時には、過去に現場で生じた問題やより効率的な納め方など、気付いた点について事前に伝えておくと、より良い仕上がりになります。施工図制作者としても、現場に足を運んで実際にどのように工作や工事がなされているかを見ていますが、依頼の際にこうしたポイントを共有してくれると、より実際的な図面にできるわけです。

また、円滑なコミュニケーションも非常に重要です。何かしらの特記事項や変更などに気付いた時には、すぐに説明のための連絡をすることができます。その際には、どの箇所に変更が生じているのかを確実に見られるように、図面の突き合わせが欠かせません。担当者同士での依頼の際にも、信頼関係を培えるようにしておくことも肝心です。それにより、ちょっとした疑問点や確認事項が生じた時に、すぐに連絡を取り合ってチェックできるからです。疑問点をそのままにしておくと、思わぬミスにつながってしまうこともあります。お互いに細かな点までチェックしておくことで、完成度の高い施工図が得られるわけです。

誰が見ても分かりやすい図面となっているかの確認も、現場作業をスムーズに進めるためのカギとなります。施工図作成者や直接の依頼者は、何回も打ち合わせを重ねていますので細かな点まで把握できていますし、複雑な箇所についてのイメージを共有できています。しかし、初めて図面を見る人だと、中にはイメージしづらい説明や指示になってしまっている図面もあります。こうなると、現場で混乱が生じて、逐一責任者に問い合わせをしないといけない事態となります。もしくは、指示に正確に従えずに、ミスが生まれる原因ともなり得ます。

こうした問題が生じないように、チェックをする時には客観的に判断できる人も含めると良いでしょう。特に、現場作業について精通している人がいると、現実的な納め方になっているのか、図面の読み取りが楽にできるかなどの判断が楽になります。多少手間はかかりますが、現場での作業がずっとスムーズになりますので、結果的により効率的な流れが生まれます。